男性ホルモンが薄毛を引き起こすメカニズムとは?

男性ホルモンと抜け毛は切っても切り離せない関係です。その因果関係を理解し、薄毛・抜け毛に正しく対処しましょう。

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【薄毛の豆知識】男性ホルモンと薄毛の関係って知ってる?

「精力が強い男性ほど、早くハゲる」という俗説を聞いたことはありませんか?嘘のようにも聞こえる俗説ですが、実はあながち間違いとも言い切れません。男性の精力の源となるのは男性ホルモンですが、この男性ホルモンは抜け毛を引き起こすひとつの原因でもあるため、男性の精力と薄毛には関連性があるというわけです。いつまでも健やかな頭髪を守っていくには、男性ホルモンというオトコの宿命と上手く付き合っていく必要があります。

男性型脱毛症「AGA」の原因は男性ホルモン

男性脱毛症「AGA」の発生や進行には、男性ホルモンの一種「DHT(ジヒドロテストステロン)」という物質が密接に関係しています[注1]。男性ホルモンと言えばテストステロンが有名ですが、DHTはこのテストステロンが酵素の働きによって形を変えた物質です。男性ホルモンがテストステロンの形の間は頭髪に悪影響を及ぼすことはありません。しかし、ひとたびDHTの形に変換されてしまうと、薄毛・抜け毛を引き起こす凶悪な物質へと変貌するのです。DHTは髪の成長を根本からストップさせる強力な作用を持っているため、このDHTが増加している頭皮環境ではどんなに髪に良いとされるケアも意味をなしません。何よりもまずDHTに対して有効な対策を打つことが大切です。

AGAによる薄毛の諸悪の根源は「DHT(ジヒドロテストステロン)」!

男性ホルモン「テストステロン」は、筋肉や骨の成長・生殖器の機能維持・性欲増加など、肉体・精神の両面の生命維持に必要不可欠な物質です。女性も少量ながら持っていますが、男性ホルモンという名の通り男性が多く持っている物質であり、精巣においてその大部分が生成されています。このテストステロンに5αリダクターゼという酵素が結合すると、薄毛原因物質であるDHTに変化し、頭皮の薄毛・抜け毛の進行、体毛の増加などのやっかいな作用を及ぼし始めるのです。

DHTは頭髪を作る源となる部分「毛乳頭細胞」の働きを鈍らせ、ヘアサイクルの「成長期」を極端に縮めてしまう働きがあります[注2]。この影響を受けると、頭皮は新しい健康な髪を作ることができなくなり、まるで赤ちゃんの毛のような弱々しい毛しか生えてこなくなってしまうのです。このように髪の成長を根本からストップさせてしまうDHTは、男性型脱毛症の最大の原因と考えられています。

5αリダクターゼとは?

5αリダクターゼは、テストステロンを薄毛物質DHTに変換させてしまうカギとなる酵素です。人間なら誰しも5αリダクターゼを体内に保有しており、その分泌量や体内での分布図には個人差が大きいと言われています。5αリダクターゼには1型と2型の2種類があります。1型も微量のDHTを生成しますが、2型のほうが圧倒的に生成量が多いのが特徴です。薄毛の原因となるのは主にこの2型と覚えておいてください。

5αリダクターゼ1型と2型の違い・特徴は?

1型と2型の2種類がある5αリダクターゼ。その分泌量には個人差が大きく、最新の研究では両親からの遺伝に左右されるとわかってきていますが、ご自分が1型・2型どちらが多いタイプなのかは体質からある程度推測することも可能です。ここでは1型・2型それぞれの働きや、影響の出る部位の違いについて詳しく見ていきましょう。

影響の受け方は人により異なる

1型と2型の2種類がある5αリダクターゼ。その分泌量には個人差が大きく、最新の研究では両親からの遺伝に左右されるとわかってきていますが、ご自分が1型・2型どちらが多いタイプなのかは体質からある程度推測することも可能です。ここでは1型・2型それぞれの働きや、影響の出る部位の違いについて詳しく見ていきましょう。

1型5αリダクターゼ

1型の5αリダクターゼは、頭皮全体・脇の下など、体毛が生えている部位にほぼ均一に存在する物質です。脂性で顔や頭皮にテカりがある人、吹き出物やにきびができやすい体質の人は、1型が多い体質だと言われています。1型は薄毛に結びつくDHT変換作用が弱いため、1型優位の人はあまり薄毛に悩む必要のないラッキーな人です。

2型5αリダクターゼ

2型5αリダクターゼは、前頭部~頭頂部といった特定の部位に局所的に分布している物質です。2型5αリダクターゼは男性ホルモン・テストステロンと結合してDHTを生み出し、このDHTが薄毛・抜け毛を進行させます。2型を多く持っている人の特徴として、体毛やヒゲが濃いことが挙げられます。もともと体毛やヒゲが濃い人、または最近急に濃くなってきた人は注意したほうが良いでしょう。

体毛が濃いとハゲやすいは本当?

全身に広く分布している1型と違い、2型は特定の箇所に集中しています。1・2型のどちらもDHTを生成しますが、2型のほうが圧倒的に生成量が多いため、2型が集中している前頭部・頭頂部などが薄毛になるのです。頭髪以外の体毛の部分には2型はあまり存在していないため、2型が多いと頭髪がハゲやすい一方で体毛はフサフサのままという状態になりやすいと考えられています。

DHT(ジヒドロテストステロン)抑制で気をつけたいこと

薄毛の原因をひもといていくと、「男性ホルモンが諸悪の根源では?」という考えに至る方も多いかもしれません。最近では、男性ホルモンを抑制するために筋トレや性行為を控えるという対策をする方までいるようです。しかし、男性ホルモンは健康維持のためになくてはならない物質。やみくもに抑制するのではなく、上手く付き合っていかなくてはなりません。

男性ホルモンは活力をくれる大切な成分です!

男性の精巣で全体の95%が生成されると言われるテストステロンは、前述の通り、2型5αリダクターゼの働きによって薄毛原因物質DHTに変化します。しかしその一方で、テストステロンは男性の健康な心身にとって欠かすことのできない物質であるのも事実です。

テストステロンは、筋肉や骨格の増強、性欲促進、性機能の維持、造血などのさまざまな生命維持機能にプラスの作用を及ぼし、動脈硬化やメタボリックシンドロームの予防にもつながる重要な物質。さらに、チャレンジ精神・闘争心・ヤル気・根気・リーダーシップといった心理面での「男らしさ」の源となる物質でもあります。男性ホルモンは、まさに体と心の両面で男性に生きる活力を与えてくれる大切な相棒と言えるでしょう。

男性ホルモンが低下すると健康にも悪影響が

男性の精巣で全体の95%が生成されると言われるテストステロンは、前述の通り、2型5αリダクターゼの働きによって薄毛原因物質DHTに変化します。しかしその一方で、テストステロンは男性の健康な心身にとって欠かすことのできない物質であるのも事実です。

薄毛を改善したいあまり男性ホルモンを抑制する生活を送ると、手痛い代償を払うはめになるかもしれません。男性ホルモンが低下するとEDなどの男性機能障害に陥ることは有名ですが、それ以外にも集中力・記憶力低下や、不安・疲労感、気分の落ち込みといった精神面での症状、睡眠障害・ほてり・発汗などの身体面での症状など、さまざまな悪影響が表れてきます。頭髪のために男性ホルモンを抑制して、EDや鬱といった他の病を抱えることになっては本末転倒です。

男性ホルモンが低下するとむしろ薄毛が進行する!

実は、男性ホルモンの減少がむしろ薄毛を進行させることもあるという事実もわかっています。これは男性ホルモンのテストステロンが少なくなってくると、不足分をカバーするために5αリダクターゼとの結合がさらに促進される傾向にあるため[注1]。つまり、薄毛の進行を食い止めるために男性ホルモンを抑制することが、薄毛を深刻化させてしまうという結果につながる恐れがあるのです。

抜DHT(ジヒドロテストステロン)抑制をするために

薄毛を食い止めるには、「男性ホルモンを抑制する」のではなく「男性ホルモンがDHTに変化するのを防ぐ」ことが重要です。具体的にはどういった対策が有効なのでしょうか。病院での治療と日常生活の両面から考えてみましょう。

治療でDHTができるのを抑制する

AGA治療を行っている専門クリニックでは、DHTの生成を食い止める成分「フィナステリド」や「デュタステリド」を含む内服薬や外用薬を処方しています。「フィナステリド」や「デュタステリド」は5αリダクターゼの働きを阻害し、テストステロンがDHTに変換される過程をブロックする成分です。こういった投薬治療は薄毛の進行防止に直接的に効果をもたらすため、薄毛対策を始めるならまずは押さえておきたいポイントと言えるでしょう。

生活習慣を見直してホルモンを正常に分泌するよう促そう

健康な頭髪を維持するためにはDHTを抑制するだけでなく、心身ともに負担のない理想的な生活を送ることも大切です。生活習慣の乱れに心当たりのある方は、少し立ち止まって見直しを図ってみることも必要かもしれません。

食習慣

亜鉛やイソフラボンは5αリダクターゼの働きを抑えると言われています。亜鉛を含むカキ・納豆・牛肉・レバーや、イソフラボンを含む大豆食品を積極的に食事に取り入れてみましょう。さらに、豚肉・鶏レバー・ピーナッツに多く含まれるビタミンB6は亜鉛の吸収を助けるため、意識して一緒に摂ると効果的です。もちろん、サプリを活用しても良いでしょう。

睡眠習慣

男性ホルモンが健康なレベルで維持されるには、十分な睡眠が必要不可欠です。夜間はカフェインを多く含む飲み物を控えましょう。また、AGAに悩む年代は働き盛りとも重なると言われますが、どんなに仕事が忙しくても徹夜は厳禁です。

運動習慣

ストレッチや筋トレ、ジョギング、ウォーキングなどの適度な運動も、男性ホルモンのテストステロンの量を適切に維持し、DHTの過剰生成を防ぐ効果があります。運動によって発汗するとDHTを効率的に体外に排出でき、また発汗や血行促進は頭皮環境の改善にも役立つため、普段運動する習慣のない方はこれを機会に何か始めてみると良いでしょう。

以上のように、薄毛・抜け毛を食い止めるには5αリダクターゼの働きを抑制し、DHTを生成させないようにすることが大切です。投薬や生活習慣の改善によってDHTの生成を食い止めることができますので、根気強くさまざまな対策を続けていきましょう。

この記事をつくるのに参考にしたサイト・文献・脚注

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